シューレ大学について
新宿にある大学
シューレ大学は閑静な住宅地にあります。鳥のさえずりが聞こえ、窓から緑も少し見えます。こんな環境にありますが、東京の中心新宿エリアにあり、交通は便利です。地下鉄大江戸線・新宿西口駅から東に2つ目の若松河田駅を下車し、若松口の階段を上ってから徒歩約3分で、シューレ大学に着きます。東西線早稲田駅からも徒歩10分で来ることもできます。落ち着いた環境ながら交通の便はとても良いところにあります。
自分とは何者かを問う
自分のことは良く知っているようですが、案外知ることが難しいものかもしれません。今の日本の社会では、6歳になったら小学校入学、中学校、高校、大学とこうでなければとされていることが多く、学校の中でも友達の間でもこうでなければということがたくさんあって、そんなことに従って生きていると、こうしなければいけないということや、それに合わない自分のダメと感じられる部分は目に付くのです。
一方、自分はどんな風に行動したくて、どんな風に生きて生きたいのかというような自分のことは考えにくいものです。ここでは、苦しさもこうでありたい問いことも含め自分を知るということも存分に取り組むことができます。
自分の生き方を創る
小中高大そして、就職という生き方でない生き方をしようとすると、とたんに、宇宙に放り出されるような不安、心もとなさがあるかもしれません。でも、そう生きていこうとする時、「普通の生き方」に自分をがんばって当てはめないで生きていけることにもなります。
自分はどう生きたいのかを考えて、それをどうやったら実現できるのかを人と繋がりあいながら試行錯誤していって、そんな風に生きていけたらその時その時、納得をしながら生きていくことができるように思います。自分はどう生きたいのかを考えることはなんだかどくどきわくわくします。人や、社会とどんな風に繋がっていきたいのでしょう。いろんな人に出会いながら、いろんな生き方を参考に自分が臨む生き方を探し創っていくところがシューレ大学なのだと思います。
安心して学び合える関係を作り合う
昔は「男は外に出ると七人の敵がいる」と言ったそうです。今なら「人のいるところどこにでも抜け目無く自分を評価してくる無数の視線がある」というところでしょうか。人のいるところはとかく安心することが難しものです。「人に悪く思われるかもしれない」そうなってしまったら、生きていけるように思えません。そんな人の怖さがあるということを前提に、自分も人も安心できる、大切にできる関係を大切にできることをシューレ大学ではそれぞれの人が心がけている。他者の視線から自分を守るべく、堅い甲羅で身を守り続けることに疲れたり、家で何年も過ごしていたりして来た、いろんなメンバーがいます。安心しきることは難しいけれど、それぞれがほっとできる、大事にできる人のつながり合いであろうと思っている場なのです。
学生出身地
シューレ大学の学生は北海道から九州まで各地にわたります。新宿のキャンパスに通う形をとる人がもっとも多いですが、自分の住んでいるところからネットでつながることをベースに、折々にキャンパスに来るという人もいます。
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学生が運営する大学
学生はそれぞれの活動のみならず、大学全体の運営もします。月2回の運営会議は、もっとも重要な決定の場で、学生・スタッフが参加し、お花見のやり方から大学の施設や学費のことまで、大学を運営していくために必要なほとんど全てを話し合って決めます。映画祭や研究イベント、各講座なども予算から会の運営まで話し合いながら、創っていきます。運営する時、もっとも大事にされることは、それぞれの納得です。進行が滞ったとしても、たった一人の意見も理解しようと耳を傾けます。それぞれに自分や他者を同時に尊重しようとすることが求められています。
シューレ大の一年
シューレ大学の1年は4月に始まり、9月に前期が終わる2期制をとっています。一人一人の学生が年度始めに自分の学びの計画を立て、半年ごとにテュートリアルで振り返り、必要ならば修正をします。そして、3月に報告会で学生一人一人が1年を振り返る発表をします。そうすることで、次の年に自分がどのようなことをしたいのか、どうすればできやすいのかを確認しているのです。
アドバイザー
アドバイザーは各界の第一線で活躍されている様々な専門家の方々です。定期的に講座を持って頂いたり、集中講座やワークショップをして頂いたりしています。個別の探求のアドバイスを頂戴することもあります。
安積遊歩障がいを持つ人の福祉、自立、セクシャリティ、女性のリプロダクティブヘルス | 浅野千恵社会学、ジェンダー、セクシャリティ、フェミニズム論 | 上田敏ピアノ、西洋音楽 | 上野千鶴子家族社会学、ジェンダー研究、セクシャリティ研究、女性学 |
鵜飼正樹大衆芸能、大道芸・大衆演劇・見世者・ちんどん屋などの研究と実演 | 内田実AIR LINE PILOT の教育・訓練、カワウソの研究 | 大田堯教育学者 | 奥地拓生地球惑星科学、市民の科学 |
小沢牧子心理学を生活の視座からとらえなおす研究、子どもと大人の関係論 | 帯津良一ホリスティック医療、自然治癒力 | 折田真樹声楽、西洋音楽の歴史・実践、言語と音楽との関係の研究 | 鎌田慧教育、労働、社会問題など |
川北稔西洋史学、近世史 | 川人博過労死、過労自殺 | 串間努子ども文化研究、大衆商品研究 | 小松和彦民俗学、文化人類学、日本研究、ミクロネシア研究、妖怪論 |
最首悟生命論 | 齋藤和夫法律・憲法、英米法 | 里見実第三世界の民衆文化運動 | 辛淑玉言いたい放題、市民活動、公民権運動 |
鈴木裕子女性史研究、戦争平和学研究、「従軍慰安婦」問題 | 砂川秀樹文化人類学、ゲイアクティビスト | 関根秀樹染色、民族楽器、石の文化史 | 武盾一郎現代美術 |
豊田正義メンズリブ | 中澤淳鉄道全般 | 西澤晃彦社会学、都市論、階級階層構造論 | 西村秀俊マスメディア、現代史、教育制度問題、ボランティア活動 |
信田勝馬陶芸 | 野村三郎音楽社会学、比較文化論 | 橋口譲二フォトルポルタージュ | 羽仁未央マルチメディアプロデュース |
原一男映画監督 | 平田オリザ演劇、芸術表現、言語教育 | 松田惺山邦楽 | 水口憲哉魚と人と水の関係学、川と湖と海に関わる環境破壊、環境ホルモンなど |
宮寺卓NGO研究、世界システム論、第三世界研究 | 三輪敦子国際協力、ジェンダー、ジェンダーと開発 | 村田栄一自由研究、教育 | 山岡義典非営利組織・NPO全般 |
山下英三郎社会福祉・スクールソーシャルワーク、子どもの問題 | 山本伸幸森林学者、森林の社会経済的側面、地図を使った地域づくり | 吉岡陽子現代舞踊 |
自分の中から学びを創る
あるものに合わせるのでなく、自分に合わせた学びを自らデザインしていくというのが、シューレ大学のやり方です。自分たちが望んでいることを知ることから始まり、どうやって実現していくのかを学生と講師で一緒に創り合っています。
自分の学びを創るのは思いのほか難しいことです。すでに用意された授業に自分の関心を調整して当てはめていくのは不自由かもしれませんが、どうすればいいのかははっきりしています。自分の学びを創るには、まず、自分が知りたいこと表現したいことを自分で知り、それをどのようにしたら実際に学べるのかを考え、実行することになります。
シューレ大学では、しばしば共通した関心を持っている他の学生と、自分たちが知りたいことを話し合いながら、自分たちの関心を明確にし、講座やプロジェクトで取り上げていきたい内容を確認していきます。そんな内容に合った講師をスタッフやアドバイザーあるいは外部の専門家から参加してもらい、実行する計画を創ります。自分の学びを創ることは、自分の関心を知り、自分の関心を経験することです。
実際に始めてみると、最初考えていたことと違う感覚が得られたり、自分たちの関心が変化していくこともあります。そんな時には、気がついた学生が声を上げ、また講座やプロジェクトの内容ややり方を変更していきます。講座もプロジェクトも半年ごとに振り返りをしていますが、そのつど確認や変更をしています。
講座ディスカッション中心、ワークショップ的要素重視、フィールドワーク重視、レクチャー形式など様々な形の講座を少人数制で行っています。 教育
語学
人文社会科学
表現
他 |
グループプロジェクト複数人で主として表現を創りあげる活動です。専門家の助言を受けながら、集団創作をしています。
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個人プロジェクト小説執筆、生物観察等の個人の探求も助言や協力を受けながら進めることができます。 |
生き方創造コース社会の主流の生き方に合わせるのでなく、自分に合った生き方をしようとする時、自分で自分が望む生き方がわからなくては大変です。この講座では、「どのようにお金と付き合いたいのか」「家族とはどのように付き合いたいのか」「社会にどのようにつながって行きたいのか」「どのように時間を使いたいのか」「どのように働きたいのか」「人とどのようなコミュニケーションを持っていきたいのか」「どのようにジェンダーを捉え生きていきたいのか」という7つの軸を中心に、それぞれが自分の価値観を築いていく講座です。学生のプレゼンテーションとディスカッションを中心に進めています。 |