2018.12.21更新

「テンペスト」公演・演出インタビュー

シリーズ「テンペスト」演劇公演・演出インタビュー

朝倉景樹さん

12月末のシューレ大学演劇プロジェクト公演「テンペスト」の見所や私たちがかける思いをお伝えしたい!今回は、シューレ大学のスタッフ・朝倉景樹さんへのインタビューです!朝倉さんは、シューレ大学のスタッフで、シューレ大学演劇プロジェクト「なんあり企画」の設立メンバーであり、今までずっと演劇プロジェクトに関わり続けてきています。この演劇公演「テンペスト」では、初演時と同じく演出として舞台をつくっていっています。

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Q, なぜ今回「テンペスト」を上演するのですか?舞台をなぜ江戸時代に置き換えたのでしょうか?

―今回でシューレ大学演劇公演は第10回の節目になります。そこで、今までシューレ大学演劇プロジェクトとして上演してきた演劇の中でもう一度やりたい、面白い作品は何だろうと考えました。その結果、みんなで熱意をもって古典に挑戦したシェイクスピア原作の「テンペスト」が面白かったなと思ったのです。初演当時、「テンペスト」に決めるまでにもかなり選び抜きました。
まずシェイクスピアの作品をいくつかピックアップし、みんなで原作を読んで、「ベニスの商人」と「テンペスト」の二作品に絞り込み、内部のお試し公演でその2つ上演しました。そうして「テンペスト」が良い!と決まりました。 ただ、シェイクスピアの作品はセリフも多く、一回目では十分にはやり切っていなくて、心残りだった部分がありました。そこで、今回もう一度、挑戦しようということになったのです。
舞台を江戸時代に置き換えたのにはいくつか理由があります。シェイクスピアはイギリスの人で、元々は登場人物も「プロスペロー」とか「ミランダ」とか西洋の名前です。日本人でしょうゆ顔の私たちが「ミランダ…」とか言ったり、名乗ったりするのがちょっと恥ずかしいと思ったのが一つです。また、西洋には西洋の身のこなしや仕草、立ち振舞の仕方があります。しかし、わたしたちの中にそれは馴染んで入ってはいません。そのまま演じるのはやはり大変で、合わないなと思い、日本に置き換えたのです。
原作でもこれは王侯貴族たちの話なので、舞台を日本に置き換える際なは、日本の過去の王侯貴族的なものにする必要がありました。そこで私たちの一番身近な過去で、そういった人たちがいたのは江戸時代だなとなったのです。

Q, この演劇で、演出として何を表現したいと思っていますか
―数あるシェイクスピア作品の中からこの「テンペスト」が選ばれたのは、この作品のテーマが「恨み」「赦し」「和解」だからです。原作では、プロスペローの「恨み」「赦し」「和解」を表現するのが主軸になっています。シューレ大学には不登校・ひきこもり経験のある人が多くいます。日本ではそのような経験をしていると世間から理解されきらず、不登校・ひきこもりに関わることで、水に流しにくい、どうしても引っかかってしまう経験をする事があります。「恨み」「赦し」「和解」は、私たちにとって、大変切実なテーマになるのです。
演出的にもそれが重要になっています。

Q, みなさんに一言!
―この演劇は凝っています。見所がいろいろあります。セリフ回しの一部や隈取に歌舞伎の要素を取り入れていますし、小道具、その他にも歌とか衣装とか、おもしろい要素が満載です。
また、この演劇の会場は、普段シューレ大学の日常が過ごされている場を特設会場に作り変えてやっています。そういったものもぜひ楽しみに、観に来ていただければと思います。