2017.10.19更新

学生の声

 

※過去(または現在)学生が書いた文章を、時々紹介していくシリーズ第4回目。

【シューレ大学活動報告】No.31(2015年度第4号、2016年4月7日発行)より

 

修了します

シューレ大学は、私の人生の中で最も長期間、所属したところになった。

シューレ大学に入学して間もない頃は、自分より先に場を創ってきた学生に圧倒されていた。毎日毎日色んなテンションの人がバラバラと居て、反応し合う場だった。その都度、その場の関係で、空気がガラっと大きく変わる場だった。正直、怖かった。瞬間瞬間の関係を割り切らずにむしろズルズルと引きずりながら、自分達がしたい事をする。そうやって生きている人達。自分は結構自由に生きていると思っていたのに違った。ある程度の社会性を着こなし、空気も読む、ごく普通の人であった。私はそんな自分ごと恥ずかしくなってしまい毎日大変落ち込んだ。さて、今振り返ってみるとこの落胆こそが「自分から始まる」ことの始まりだったのだ。私は何故シューレ大学に入学したのだろう、そう思い詰める日もあった。その都度、自分に戻っていくと、私は自分から出た問いから答えを出したいと思っていた、それだけは確かだった。「なぜ私は働くのが辛いの?」「私は親に何を分かって欲しいの?」そんな自分から出た問いを深めていく事で、他者や社会にぶつかる。さらに色々な表現や物語や歴史の中に自分を見つける。それは知らなければならないから知るのと違うのだ。私が自分の事として物事を捉え世界と接続される、ということを体験するのだ。

私は人に合わせて生きていて生きづらかったので、自分の意思を通せるような大丈夫でスマートに出来る人になりたかった。さて今はどうか。相変わらず言えないことは多い。綺麗ごとも言うし、正義の味方ぶっている。出来る風を装い、肩肘はっている。当初思い描いたような大丈夫な人では決してない。

しかしシューレ大学で芽生えたのは、他ならぬ自分が関係のなかで望む事を掴むために試行錯誤し、時には失敗もしている、という自覚である。残念ながら大丈夫じゃない自分に大丈夫になってきている。大丈夫じゃなくても生きているし、それでも生きていて良いと言われ続けてしまう。そのことを受け取ってしまった。何だかいたたまれないけど、そうやって人の中でやりたい事をやっちゃうし、血迷うし転ぶし起き上がろう、と。そう生きることに腹が座ったので、シューレ大学修了します。

あ、でも自分で在る事を支えてくれる何かが必要。だから当面は演劇ユニットを組んで演劇公演をし続けます。研究の発信もし続けます。そしてアドバイザー含めシューレ大学に面白がって関わってくださった全ての方々がしてくれたのと同じ気持で、シューレ大学に関わっていきます。そして、そうやって支えてもらえた気持を色々な場所で他の人へつなげます。長い間どうもありがとう、シューレ大学。これからもよろしく。

松川明日美